母の声

母が他界してはや四年
時の流れの無常さとはかなさ
過去に留まることを許さない現実
持てない未来への希望


でも傍らで母が静かに笑っている
そんな感覚が日増しに増殖する


形ばかりで心が伴わない親孝行
帰省の時いつも駅まで迎えに来た母
別れの時いつまでも見送り続けた母
病弱だった息子を祈り続けて救った母
家出した息子に厳しさを失わなかった母
八十歳を過ぎてもあわれな息子に
一万円札を握らせた母


でも傍らで母が静かに笑っている
「今度こそほんまの親孝行しいや…」

沙羅さんへ

ダメ ダメ そんなに強張った顔で…
緊張感丸出しですよ…
肩の力を抜いて 顔の筋肉をほぐして
「老婆になるまでには記録達成しますよ」
「ワッハハハーーーー」と大笑い
そしたら…
次の日は 大ジャンプ!!
間違いなしです

息してるよ

 「生きてるだけでまるもうけ」だって…
 なんの、俺なんか…
 「息してるだけでまるもうけ」だって…

成人式に後悔の束

成人式を迎えたころ、もっと「ああしとけばよかった」という思いの数だけ
年を取った気がするなぁ……
今、俺が成人式のころにいるなら、今の俺はないだろうなぁ……
成人式は後悔式……

オーラのある人、ない人

「あの人、オーラあるわ…」などという
他の人と違う何かを感じる人は確かにいる
そして悲しいかな、オーラを感じない人もいる、いる
それは天与のものに違いなく、努力の対象ではない
オーラを感じる人の物まねをしてもオーラは出てこない
出てくるのはオーラではなく「コーラ」ぐらいだ