あの日

  あの日に戻りたい
  戻れるなら
  どんな犠牲も厭わない
  自分が今ある原点
  友人に見送られて
  旅立ったあの日


  あれから幾年月
  指を咥えているだけで
  無為に過ごした日々
  途方もない時間の厚み
  悔やんでも悔やみきれない
  
  懐かしいメロディは
  いつでも再生できる
  それなのに
  自分の人生は再生できない
  友人に見送られて
  旅立ったあの日
  遠く遠くかすむあの日