雨から雪へ

  激しい雨
  冷たい風
  道行く人は
  みんな急ぎ足
  傘が大きく揺れている
  道路を突き刺す雨筋が
  やがて粉粒になり
  宙を舞いながら
  ゆっくり着地する
  雨から雪へ
  自然が織りなす空間劇
  
  道行く人は
  さらに歩みを早める
  もったいないではないか
  ちょっと立ち止まって
  目を凝らし
  耳を澄ませようよ
  人間が生きる舞台は
  こんなに至福に満ちている
  穏かな気分で家路に向かおう