お引越し

お引越し
この慌しさ
ちょっとした高揚感
だんだん出てくる疲労感
帰らぬ一方通行の日々が
重い荷物と一緒になって
ずっしり心に染みわたる


あの日々はどこへいってしまったなどと
詩人ぶってみても
重い荷物は軽くはならない


引越し
引越し
お引越し
何ともいえぬこの響き


「え、もう終わりですか」
「いえいえ、まだまだこれからですよ」